20

感傷に浸ってるだけと言われたらそうなのかもしれない。いつも想像力がなくて、自分の身に起きたことでしか表現できない。なにより私の写真はとても弱かった。誰かに届けようとも思ってないその写真はどこまでもひとりよがりで、どこまでも孤独だった。本当に理解されないんだなと実感した。一度もっとよせたものを作ろうと思ったけれど、どうしてもできない。できたとしてもそれはただの真似事にすぎない。いったい私は誰に手を伸ばして、どこまで潜ればいいのだろうか。