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6年前のことを思い出した。

何もかもが嫌で、街に出れば鏡に映る自分の姿を見る度嫌になり、真っ暗な部屋に帰ればひとり声を出して泣いた。

何もなかった。何も。自分が嫌になるくらい、誰もいなかった。誰も思い浮かばなかった。

 

そんな時にラジオではじめて聴いたのがサカナクションの「グッドバイ」だった。

ラジオの向こうで泣いてるのがわかった。

私も泣いた。

 

この曲を聴いて私はひとりでも立ち上がろうと思えた。そしてこの世界から別れる決心をした。

 

この6年間で私は何度も変わろうと思ったし、何度も変われないと泣いた。

それでもこの曲だけはずっと私の指針になっていた。

一郎さんが連れて行ってくれたはじめてのNFで私ははじめて私を見つけることができた。

鏡に映る私は私の知ってる私だった。

その日の最後にグッドバイを全員で歌ってたら自然と涙がこぼれた。

 

今も私の答えは見つからない。

それでもあの日の決別は間違っていなかったと思う。

深いところに潜って見えた光のような

たとえそれが評価されなくても

誰にも理解されなくても

ここで生きる意味がわからなくても

私はここで捜し求めて歩いていきたい