2020-01-01から1年間の記事一覧

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今年読んだ「光の指に触れよ」の中でとても残ってる言葉がある。 「きみは何が好きなんだ?何に夢中になってるんだ?」と森介に聞かれた明日子は「絶対のもの」と答える。 「神様みたいで、でももっと冷たくて、硬くて、どうやっても近づけない。遠くの方で…

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以前の職場は休みがとりやすくて、少しでも写真の仕事ができたらと思って選んだ。そこに勤めた3年半で展示を3回できたから休みはとりやすかった。ただ写真の仕事をしたことはなかった。そのうち働く時間が増えていった。先輩たちがどんどんやめていく中、私…

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写真を撮りはじめた頃人は撮らず、目の前の風景や花ばかり撮っていた。撮るときは決まってひとりだった。 ある頃から人の写真も撮るようになる。きっかけは他人の撮った写真を見て私だって撮れると思ったから。私は人を撮るとき決して距離を縮めない。たとえ…

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不安な日々を過ごしてる最中、一子さんが3月に書き溜めた日記をZINEにして販売するとなり、うれしい気持ちというより安定剤を求めるような気持ちで購入。コンコ堂さんの通販で購入しようと思ってたところ、あっという間に完売してしまい、慌てて在庫のあるオ…

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次の仕事が決まっても出勤できないため毎日を家で過ごしている。今までの生活があまりにもひどいものだったから、自炊したり、掃除したりしてる今の生活の方が日常に近いのかもしれない。 でもほんとうにそれが私の日常なのだろうかと考えるとやはり違うと気…

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3月末に仕事をやめて応募してたところから、ようやく昨日採用通知が来てひと安心したものの、このご時世なので出勤日は少し先になるよう。 この1週間で部屋を片付け、初めてひとりで味噌汁を作り、実家からトイレットペーパーを送ってもらったり、突然ドーナ…

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世間が不安定になっていても私は変わらず生活をしている。 やらなければいけないことがたくさんあるのに何もやる気が起きない。誰かに嫌味を言われたわけでも、失恋したわけでもない。 私は私でいれる場所をずっと探してきたけど、その場所はまだ見つかって…

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昔好きだった人のことを忘れてしまいそうになったことをきっかけに、15歳の時に日記を書くようになった。この日の出来事を気持ちを忘れないようにと毎日ではなかったけれど、何かあれば必ず書くようにしていた。 今でも日記を書いていた10代の頃の記憶は本当…

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つらいことがあったら笑うというのはいつから身についたのかわからないほど、ずっとそうしてきた。 小さい頃に家の中が怖くて仕方ないとき、たくさん泣いたこともあった。けれど誰も助けてくれないし、自分で変えることもできなかった。 そんな幼少期を過ご…

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映画自体はあまり観る方ではないが、好きな映画はいくつある。なかでも一番はずっと変わらない。それが岩井俊二監督の「花とアリス」だ。 当時15歳の私はまだ家のパソコンがブラウン管のように大きかった頃に花とアリスに出会った。 元々はキットカットのCM…