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私は一度好きになると頭がおかしくなるくらい好きになってしまう。

その人の為ならなんだってやるし、最後には死ねるくらい好きだなんてことまで思ってしまう。

たとえばその人の声が出なくなることがあれば、すぐにでも自分の声帯を差し出す。

私はずっとこれが好きだということと思っていたけれど、これはただの依存であったことにある時気が付いた。

依存は中毒に似てて、病気に近かった。

依存は自分をどんどん弱くしていくだけだった。自分をどんどん消していくだけだった。

 

それからは依存せずに人を好きになるようにしてるけど、たまにあの頃の気持ちに憧れてしまう。

君のためなら死ねるなんて今は言えないけれど、あの頃の私は本気でそう思ってたのだろう。