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青について

私がなぜ青い写真を大事にしてるかというと原点は小さい頃にあります。

 

私は双子ということもあり、妹と見分けをつけるため小さい頃は色違いのものを身につけることが多かったです。その時から妹はよく青を選んでました。そしてなによりよく似合ってました。

私はというとなんとなくのイメージでピンクを選ぶことが多かったです。決して嫌いな色というわけではなかったけれど、まわりが作った私の色がピンクという感覚がありました。

20歳を過ぎた頃は大好きなaikoの影響が大きく、赤を身につけることが多くなりました。今でも赤は身につけたり選ぶこともあります。

写真をはじめたのは18歳からでしたがその頃の私の撮る写真に青い写真は全然ありませんでした。

 

ちょうど20代半ばくらいの時に青のことを思い出すようになりました。小さい頃本当は青が好きだったのに選ばなかったことや青を身につけても似合わない自分のことやそのうち青からどんどん遠のいていたこと。それでも18歳のときはじめて買ったフィルムカメラが水色だったり、専門学校の卒業式でクラスのほとんどが袴を着てる中、私ひとりだけ東京で買った青いワンピースを着たことを思い出しました。

青は私が一番最初に好きになった色で、一番憧れてる色でした。

 

それから自然と青い写真を撮るようになりました。はじめて青い花を持って海へ写真を撮りに行った日のことは今でもよく覚えてます。

青はただ綺麗だからとかそういうのだけで好きになったわけではないです。青は幻みたいな青いバラのようで、青は青い鳥のように幸せの象徴でもあり、でも青は哀しみの表す色でもあって、空も海も雨も全部青で、私は私の中にあるもの全てが青だと思えるくらい青は人の心の深いところだとも思います。

青は時に眩しくて、時に深くて、私が好きになった人にもよく似てました。でも本当に青を好きになった理由はその人の好きな色が青だった、ただそれだけなのかもしれません。